解体工事に伴う危険と安全な業者の選び方

安全な解体工事を行う業者選びのポイント!

建設工事の中でも解体工事は一番事故の多い危険な工事と言われています。

今回は、

解体工事にはどんな危険が伴うのか、事故を未然に防ぐ対策

安全に工事を行う業者を見極めるポイントについてお伝えしたいと思います。

 

▽目次

解体工事に伴う危険とは

解体工事で実際に危険の伴う内容をご紹介致します。

 

近隣の家屋や車両などの破損

解体工事の中でも一番多いのが、

近隣の家屋やフェンス、ブロック塀、駐車車両などを破損してしまう事故です。

手先の操作一つで思わぬ方向へ家屋が倒壊してしまうような重機での解体工事、

廃材の搬出時や、基礎の削り工事などで飛散したコンクリート片による破損

地中を掘り起こす際の塀の倒壊などで起こりうる事故です。

万が一起きてしまった場合には、近隣の方の立ち会いのもと、補修の方法を検討します。

 


重機や搬出車両との接触事故

ユンボなどの重機や、廃材の搬出で使用するダンプカーなどの車両と、

通行人や自転車、自動車などが接触・衝突し車両の破損やケガを負わせてしまう事故です。

視界も悪く、作業に集中し視野が狭くなる重機の操作や、

大型車両であるダンプカーの搬入・搬出時は監視、誘導を行う作業員を配置する必要性があります。

 


足場の倒壊、足場からの転落事故

高所での作業中に、作業員が足場から転落してしまう事故、

解体工事の際に建物周りに組んだ足場が、倒壊し道路に倒れる事故です。

疲労などによる作業員の安全管理意識が低下している際や、

そもそも危機管理意識が低い業者などはこういった事故を起こす可能性が高くなります。

また、足場組みや足場を撤去する知識、技術を持たずに作業を行い

足場が倒壊してしまうといった事故も過去に発生しています。

 


外壁の倒壊・崩落事故

解体途中の家屋の外壁が倒壊したり、外壁の一部が崩落する事故です。

解体工事が進むにつれ、家屋を支える柱や梁などが減り

それぞれのパーツを支える力が弱くなってきます。

隣接する家屋や前面道路などに外壁が倒壊してしまう事故や、

外壁の一部である、ブロックやタイルなどが落下する事故は

解体工事の中でも特に危険で、事前の解体計画

危険が予測される箇所の優先撤去などの対策が非常に重要となります。

 


ガス爆発

地中に埋まったガス管の破損によるガス爆発などの事故。

基本的に、解体工事前には電気・ガス・水道などのライフラインは

止めておくことが前提条件ですが、

発注者の依頼ミスや、確認不足によって止まっていない状態で解体工事に着手してしまい

誤ってガス管や、水道管を破ってしまうことにより起きる事故も珍しくありません。

また、古い家屋を解体する際には、

図面を紛失していたり、そもそも図面が存在しないといったケースも多く見られ

ガス管や水道管がどういった状態で地中に埋まっているか推測する為に

建築に関数する基礎知識が必要になってくることも多々あります。

 


アスベストの飛散

アスベストを近隣に飛散させる事故です。

アスベストがあることを把握しておきながら、コストダウンのために本来行うべき対策を怠り、

近隣にお住いの方や通行人、工事作業員に

人体に有害なアスベストを飛散させ、吸わせてしまう危険性があります。

 

アスベスト(石綿)に関するQ&A

引用元:厚生労働省ホームページ

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/sekimen/topics/tp050729-1.html

 

事故を未然に防ぐ対策

多くの危険を伴う解体工事、実際に事故を未然に防ぐための対策方法の一例です。

 

解体前の事前計画が一番重要

上記にも記載したように、解体工事ではあらゆる状況において危険が伴い

事故の原因へと繋がります。

その場その場での臨機応変な対応も大切ですが、何よりも重要なのは

事前に起こりうる問題や危険を把握し、安全面を考慮した上で最善の工事計画を組むことです。

建築知識や、計画を実行できる解体技術過去の実績や経験に基づいた

工事計画を組むことができる解体業者ほど、より安全な工事を行えると言えるでしょう。

 


周囲へ工事の周知を徹底する

工事業者が危険予測をすることは当然ですが、

近隣にお住いの方や通勤通学などで通行される周囲の皆様へ

工事の周知を徹底しておくことで事故を未然に防げることも多々有ります。

着工前の近隣挨拶や、通行される方への日々の挨拶も重要な安全対策の一つです。

 


立ち入り禁止措置

作業中の現場に、関係者以外が立ち入ることができないよう、立ち入り禁止措置を施します。

倒壊や落下の恐れがある場所には余裕をもって立ち入り禁止措置を行い

一般の方々が現場に近づけないようにします。

 


仮設足場を組む

解体工事において、必須条件とも言える安全対策が仮設足場を組むことでしょう。

解体対象の家屋や、隣接している近隣の家屋、前面・側面道路などの条件に応じて、

必要な足場の高さや、足場を掛ける面養生シートの種類が異なります。

また、足場は組むだけでなく、

解体している家屋の状況に応じて撤去していくことも重要になってきます。

足場を組む際や撤去する際には、「足場の組立等作業従事者の資格」を必要とし

足場が倒壊しないための控えの取り方や、撤去していく順番を把握しておかなければなりません。

 


危険の伴うところには監視や誘導員をつける

重機を使用する解体工事や、廃材などを搬出する際、

解体中の家屋の一部が落下、倒壊する恐れがある際など

危険が伴う作業では監視や誘導を行う作業員をつける必要があります。

解体工事では作業に集中して視野が狭くなりやすく

重機、大型車両を運転する際に死角が生まれたり、

大きな音で、周囲の変化などに気付かないことが多くなります。

 

そういった危険な状態での事故を回避するためには

周囲の状況を伝え誘導する作業員を配置しておく必要があります。

 

安全に工事を行う業者を選ぶポイント

安全に工事を行ってくれる解体業者を選ぶ際に考慮するポイントです。

現場調査の際にどこまで想定できているか

解体工事に取り掛かる前には必ず現地調査を行います。

近隣家屋との距離や起こりうる危険性を想定した上で解体工事の事前計画を立て

必要な道具や重機、仮設工事の段取りができているかが重要です。

事前計画が立てられない解体業者の場合、

実際に問題に直面した際、不準備なまま工事を進めることになり

危険を把握しながら強行突破を図ることで事故を起こすケースが非常に多くなります。

 


危険が伴う箇所を説明してもらう

解体工事を発注する施主様には、解体や建築の知識のないことがほとんどで

実際にどのような危険が潜んでいるかわからないのが現実です。

そういった場合は、

現場調査などで工事前に打ち合わせをする際に、

どのような危険が伴う可能性があるか聞いてみましょう。

 

現場調査で、敷地や家屋の面積などを図るだけで見積額を提出するような解体業者の場合

工事着手後にイレギュラーな問題に直面し、予算が足りなくなってしまうこともあります。

優秀な解体業者ほど、予め問題を想定する能力が高く

的確な回答を得られることが多いでしょう。

 

 


安全確保のために必要な工程は絶対に怠らない

他社との価格を競い、少しでも安くするために

安全確保のために必要な工程を削るような業者は絶対に選ばないようにしましょう。

工事保険の加入や、足場組みなどの仮設工事などを削減し、

目先の売り上げや利益に走る業者は長い目で見た時に必ずどこかで問題を起こします。

反対に、誠実に仕事を熟す業者であれば、

これまで築き上げてきた実績信頼から仕事の依頼が入ることも多くなる為

無理な価格競争を行う必要性がありません。

適正価格で真っ当に工事を行ってくれる業者を選ぶことをお勧め致します。

 

まとめ

本記事中、何度もお伝えしている様に、

解体工事には危険が伴う作業が多数あり、事故に繋がる要因も様々です。

 

過去の経験や実績が豊富な業者ほど、

想定できる問題や、危険を回避するための対策・技術を持っています。

 

とにかく価格を安く設定し、目先の仕事を取ろうとする業者は

信頼、実績を築けていないため安定して仕事が入ってこないことが多いようです。

 

反対に、誠実に適正価格で仕事を引き受けている解体業者の大半は

目先の売上に捉われ安全面を軽視することは絶対に避け

実績と信頼を築くことに注力しています。

 

工事発注をされる施主様にとって、

「できる限り費用を抑えたい」というお気持ちはお察ししますが、

安全に工事を行ってくれる解体業者選びも重視して頂ければと思います。

 

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